アンティークチェアのフレーム組み直し(6)

アンティークチェアのフレーム組み直し
アンティークチェアのフレームを組み直します。

 


さて、パーツもきれいに洗いましたので、お次の作業はフレームの組み直しです。

相当バラバラになっちゃってますが、これを組み直すわけです。

アンティークチェアのフレームの組み直し
まず必要なのがです。
これはパールグルーといわれているものです。

アンティークチェアのフレームの組み直し
こんな風にツブツブです。

今回の作業では一握り程度を使います。

別の入れ物に移して、水を入れておきます。
だいたい2cmくらい上まで水を入れます。
で、一晩ほど放置。

次に壊れたフレームの再チェックです。

アンティークチェアのフレームの組み直し
これは背板部分のフレームです。

ダボ穴はありますが、バックリ割れていますね。。。

アンティークチェアのフレームの組み直し
背板上部分と組み合わせるとこうなるわけです。

結構色落ちして見えるのは、お湯をかけたためです。
熱いお湯をかけるとシェラック塗装が白くなっちゃうんですね。
これは後で塗り直します。

アンティークチェアのフレームの組み直し

こちらも相当な折れです。四角いのは背板の横板のホゾです。

アンティークチェアのフレームの組み直し

これは脚部分。
組み合わせてみた時の写真ですが、完全にバックリ折れています

修理したあとがありますが、それが再度はずれたという感じですね。

まぁ、そもそも非常に繊細な椅子です。折れても仕方ないですね。

この折れ部分ですが、ネジで留めてありました。
本来は、中に芯を作り直した方が良いのですが、このネジで再度固定することにします。

アンティークチェアのフレームの組み直し

さて、ですが・・・・

一晩置くと、水をすっかり吸い込んでいました。
で、カチカチだったパールグルーはちょっとグミっぽい固さに。

これをさらに湯煎するわけです。

湯煎はホットプレートを使いました。

しばらく熱していると、どんどん溶けていきます。
どのくらい溶かすかということですが、
筆につけて持ち上げ、そのたれ具合でみます。
滴が糸を引くようにツーっと落ちるようであればOKです。

ポタポタするようではまだ堅すぎです。

これを筆で接着面両側につけます。
で、すぐに固定。

あらかじめありとあらゆるクランプを用意しておきます。

アンティークチェアのフレームの組み直し

この椅子は左下の脚の折れ部分と、右下のボーダのゆるみ、
背板部分のゆるみの修理です。

背中部分はベルト式のクランプを使います。
これだと結構広範囲をしっかりと固定できます。


RILIEF木工用ベルトクランプ (14408) これですね。
一つ持っておくと便利だと思います。

アンティークチェアのフレームの組み直し

こちらは背板フレームがバラバラになったやつです。
ひもでくくっています(笑)

本当はきちんとクランプした方が良いです。
プロはこのカーブにあわせて板を切り、それをガイドにしっかりと固定します。

さて、この状態でしばらく放置します。

最低でも24時間。長ければ長い方が良いですね。

アンティークチェアのフレームの組み直し

背板がバラバラになったフレームです。
しっかりと固定されています。

ぜんぜんゆるみとかないですね。

さすが、としかいいようがないです。

下手なエポキシ接着剤より強いんじゃないでしょうか?

アンティークチェアのフレームの組み直し

まっぷたつに折れた脚です。

塗装の汚れはありますが、こちらもしっかりとついています。

この状態で裏側からネジで留めました。
元々あいていた穴ですが、もう少ししっかり留まるよう、少しずらしてあります。

アンティークチェアのフレームの組み直し

裏返すと、そのネジがわかりますね。

ひび割れ部分とかまだありますので、今度はそれを埋めにいきます。

アンティークチェアのフレームの組み直し

ちょっと色が薄めですね(^^;
(写真でみるとわかるのですが、肉眼ではほとんど見分けつきません。)

この埋めるのはできたらシェラックベースのものが良いです。
半田で溶かしながら埋めていくものです。
ホームセンターにも売っていますね。(家具の傷隠しなどといっしょのところです。)
(ジョイフル本田には売っていました。)

アンティークチェアのフレームの組み直し
埋めたところがなめらかになるように削っていきます。
(元の木は削らないように注意!(^^;)

こちらも写真では目立ちますが、肉眼ではほとんど区別つかない程度まで仕上がっています。