アンティークチェアの塗り直しです。
シェラック塗装(フレンチポリッシング)です。
このシェラックというのはカイガラムシからとれる体液?から作られるものだそうで。
そもそもは日本の漆にあこがれていたのですが、手に入らないので代替物としてシェラックを発見したとのこと。
そのシェラックですが、精製、乾燥したものが売られています。
私も英国に住んでいたとき、このときのために買っておきました。
買ったのはレモンシェラックというものです。
フレーク状になっています。
こいつをアルコールに溶かして使います。
使用するアルコールはできるだけ純度の高いものを使います。
メスといわれるメチルアルコールか無水エタノールですね。
どちらでも良いようです。
英国ではもっぱらメスというメチルアルコールでしたので、こちらを使うことにします。
(結構手に入れるのは大変なので、無水エタノールの方が楽だと思います。)
こいつがメスですね。こういう色が付いています。
独特のにおいがします。そういれば英国で買ったシェラック液は同じにおいがしていましたね。
これを溶剤にして溶かします。
溶かす分量ですが、本来はCUTという単位を使うようです。
だいたいですが、シェラック12gに対しアルコール100ccで1CUTです。
今回は2CUTを作りますので、シェラック24gをアルコール100ccで溶かします。
こんな感じですね。
精製度が高ければきれいに溶けると思います。
私の使ったシェラックは不純物が残りました。
まぁ、濾して使っても良いですが、下記にあるようなrubberと言われるものを使いますので、そのまま使用しました。
ちなみに溶かしたシェラックは長くは持ちません。
半年くらいですね。
で、そのrubberですが・・・
早い話、綿を布でくるんだものです。
今回は古くなったハンカチを使っちゃいました。
そこに綿を入れて、しっかりとくるむわけです。
で、その中の綿にシェラックを染みこませます。
こんな感じですね。
要は濾しながら薄く塗っていくイメージです。
フレームですが、#0000のスチールウールで軽く磨いておきます。
本当はきちんと古い塗膜もはがした方が良いのでしょうが、手抜きです(苦笑)
こんな感じで塗っていきます。
これはちょうど折れた脚を塗っているところですね。
一度に塗るのではなく、さっと塗っては乾かして塗るの繰り返しとなります。
薄い塗膜をどんどん積み重ねていくイメージですね。
割れた背板部分も塗り直しです。
相当白っぽくなっていましたが、ずいぶんと元に戻ってきています。
こちらは折れた脚。
こちらにもシェラックを塗っていきます。
写真だとちょっとわかりますが、実際にはもっと濃い色ですので、肉眼ではほとんどわからない程度にまでなっています。
さて、完全にシェラックを乾かした後は、ワックスがけをします。
ワックスは#0000(番手です。0が多いほど細かいです)のスチールウールを使います。
これ、英国で買ってきたものですが、ジョイフル本田に同じものがありました!
まるで綿のようなスチールウールです。
これでビーズワックスをしっかりと塗っていきます。
深いつやがよみがえってきます。
さて、これでフレームが仕上がりましたので、お次はリアップホルスタリー作業ですね。
座面を作り直すわけです。
お久しぶりです。覗きに来たら随分進んでるようでした。バラバラの脚が見事復活ですね!
膠の使い方がわかりやすく載ってるので、次の機会があったら使ってみようかなと!
塗装したら継ぎ目がほぼわからない感じですね、これがシェラック塗装ですか。フレーク状で何とも美味しそうな・・・(笑)でもカイガラムシの体液・・・と聞くと迫力があります(水性のペンキやウレタンニスしか使った事が無いですよ)
次の座面作りも頑張って下さい!
a trainさんどうもです!
シェラックは食品添加物としても実は使われているんですよ!チョコレートの表面とかに塗って溶けないようにしたり。要は糖衣錠ですね(^^;
膠にしても、シェラックにしても体に優しい・・・のかな?(笑)
少しずつ進展していますけど、時間かかってます~(>_<)